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男たちの知らない女

カテゴリー: プレイ日記

 プレイ日記です。以下のクエストのネタバレが含まれています。

・Separated At Birth
・Bruma Recommendation



 雨は、突然の追憶のようにだしぬけに強く街を濡らした。
 肖像画の件で伯爵夫人に偽りの報告をし、Chorrol城を出た直後のことだった。

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 あんなことのあった直後なので、夫人の哀しみを空が感じ取ったような気もしたが、今はそんな安っぽい感傷に浸っていられる場合ではない。普段の野外活動用の鎧姿なら、雨に構わずギルドまで走って戻るだけの話だが、ただでさえ軽い財布をはたいて買った数少ない上等の服を着ている今は、広場までの距離はあまりにも魅力がない。
 そんな訳でぼくは雨を避けて、一番手近なGrey Mare亭に逃げ込んだのだった。

 Grey Mare亭一階の酒場では、あいも変わらずValus Odiilがジョッキを傾けていた。入ってきたぼくを認めると、片手を上げて笑顔で挨拶し、またジョッキを満たしては傾ける作業に戻る。……農場に戻るんじゃなかったのか、まったく。まあ、彼のことはこれ以上ぼくが首を突っ込むべき事じゃない。しっかり者のRallusなら何とかするだろう。
 そんなことを考えながらあたりを見回すと、奥の方のテーブルでもう一人、Valusに劣らぬ呑みっぷりを披露している若い男がいた。それを見てぼくは少し前にChorrol城で会った、Orcの給仕Orok gro-Ghothの言っていた事を思い出した。確か彼、Reynald JemaneをCheydinhalで見かけて挨拶したが、他人の振りをされた事に腹を立てて、Chorrolに帰ってからも口をきいていないと言っていたっけ。
 gro-Ghothもできれば和解の糸口を見つけたいというような態度だったので、一度事情を聞いてみようかと近づいたところ、それに気付いて顔を上げた彼の方から、ぼくに話しかけてきた。
「一言言っておくがな、もう千回も言ったと思うが俺はCheydinhalに行った事なんてねえって言ってるんだよ」
 うわぁ、この昼間から大トラになってるよ。
「あ~、いや、待った、あんたじゃない、他の奴のことだ。悪い、突然すまなかったよ。他の誰かと間違えたんだ。俺は知らない奴にいつも同じことを聞かれるんだ。『Cheydinhalでお会いしませんでしたか?』とかなんとかね。一方でChorrolの知り合い連中の方は、ここ最近急によそよそしくなる奴が増えてばかり。もうウンザリだ、訳がわからない」

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 そう言うと彼は、ぼくにCheydinhalに行って自分の偽者を見つけ出し、彼のふりをするのをやめさせてくれ、と頼んできた。曰く『評判を落とすのは自分一人で充分間に合ってる』のだそうだ。路銀なら出す、と言って断る隙も与えずSeptim硬貨50枚をぼくに押しつける。
 ……これ、監獄脱出直後のぼくの全財産にほとんど等しいよね。
 慌てて一部だけでも返そうとしたが、本格的に酔いが回ったのか最早彼からは筋の通った反応が返ってこない。
 かくしてぼくは否応もなく、Cheydinhalに向かうことになった。

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 翌日、早朝。
 雨も上がり、朝焼けの光がさす中、ぼくはChorrolを発ってOrange Roadを東に向かった。街道を進むこと数刻、日も高くなりかけたころ街道脇にこんな場所を見つけた。

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 ……右方確認、左方確認。
 誰も、いません、ね……と。

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 ……しばらく後、ぼくは再び東への旅を再開した。

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 Colovian HighlandからJerall Mountainsへと紅葉が始まった山腹を伝っていく道を景色を楽しみつつ駆けると、昼前にはOrange Roadの終点、Silver Roadと交わる三叉路にたどり着いた。一度Brumaに立ち寄るなら北上、このままCheydinhalに直行するなら南下してRumare湖方面に向かう必要がある。
 少し考えて、ぼくは北への道を選びJerall Mountainsを分け入った。程なくして急に景色が変わる。

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 うっすらと雪まで積もり、寒々とした風景の山道を駆け抜け、思ったよりも早くにBrumaに到着した。

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 全力疾走させた馬を厩舎に預けて休ませると、ぼくはメイジギルドに向かった。
 扉を開けると、いきなり横にScampが湧いて出たので、一瞬ぎょっとなって立ち竦む。どうやら受付の女の子……と行っても年齢はぼくよりそれなりに上のようだが……が召喚して遊んでいたらしい。
「あら、あなた新人さんね。後輩ができるなんて感激だわ!」
 彼女、Jeanne Frasoricはぼくに気づくと、にっこりと微笑んで話しかけてきた。
「必要なことがあったら何でも遠慮なく言ってね。私はこれでも上の人に結構顔が利くんです。他の人なら無理なお願いでも、私ならばんばん聞いてあげられますよ?」

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 そう言って得意げに胸を張る。どうやら『頼れる先輩のお姉さん』を演じたいみたいだけど、微妙に失敗しているような気がするのは何故なんだろう。
 苦笑を内心に押し隠しながら彼女に話を合わせ、Arcane Universityへの推薦状の件で支部長と話がしたいと伝えると、今度こそ驚愕ものの答えが返ってきた。
「私の推薦? ああ、わかりました。当然Raminusは私の意見がほしいと、そういうことですね?」
 彼女がここの支部長なのか。しかもこのノリで最高評議員のRaminus Polusをもタメ扱いするって……。
 一体どういう基準で人選したんだろう。まあ、人としてはChorrolのTeekeeusよりもよほど好感が持てるけど。
「これは、お互いの利益になるチャンスですね、新人さん。あなたが私のちょっとしたお願いを聞いてくれれば、喜んで熱烈な推薦状を提出してあげる。J'skarを見つけることができたら、すぐにでも推薦状を書きましょう」
「J'skarって……誰?」
 名前からすると、Khajiitの男性のようだけど。
「彼は姿を消したの」
 Jeanneは渋面になって声をひそめた。
「本当にいなくなってしまったのよ。ここ数日、誰も彼を見ていないわ。Volanaroは、呪文が暴発したんじゃないかと言ってるけど」
 こちらにはお構いなしに彼女は話を続ける。
「もし、評議会の誰かが立ち寄ったときに彼がいないと知れたら、私の面目は丸つぶれだわ。そんなのは我慢できない。他の皆と話をして手がかりを見つけてほしいの。J'skarが再び現れたら、あなたを推薦してあげる」
 思ったより自分の体面を気にするタイプなのかな。第一印象ではそうは見えなかったんだけど。
 とりあえずギルドのほかのメンバーと話すために、エントランスを後にする。一瞬、背後で押し殺したくすくす笑いが聞こえたような気がした。

 最初に話をしたSelena OraniaはImperialの女性で、錬金術師兼薬剤師を務めている。彼女もJeanneと同じく気さくな性格ですぐに打ち解けたが、J'skarの名を出した瞬間みるみるその表情が不機嫌なものになった。
「VolanaroとJ'skarが馬鹿をやるのは勝手だけど、私は関わり合いになりたくないわ。もうウンザリよ。誰かが二人にお灸を据えてくれればいいのに」
「……その言い方だと、何が起きたのか知ってるって事?」
 ぼくの問いにSelenaは憮然としたまま答えた。

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「知ってるけどあなたに話すわけにはいかないわね。さっきも言ったけど、私はこの件では完全中立を貫きたいの。まあ、私が何か言わなくてもVolanaroと話せばすぐわかるわよ」

 そのVolanaroはAltmerの男性で、この支部での魔道器のリチャージと呪文の販売を担当している。
「呪文が必要かい? それともリチャージ? 誰かへの悪ふざけが必要なのかな? 僕なら全部どんとこいだ」

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 長身で面長でなかったらBosmerなんじゃないかと思えるような調子のよさだ。この支部にはこんな性格の奴しかいないんだろうか。とはいえぼく自身、こういう雰囲気は決して嫌いではなかったりする。
「じゃあ何か役に立ちそうな呪文を教えてもらおうかな。リスト見せてもらえる?」
「よしきた!!」
 Volanaroが渡してくれた一覧に目を通す。なんか一貫性がないな。いくつか妙に高レベルの呪文があるので腕は悪くないのかもしれないけど……おや?
「へえ、結構レベルの高い解呪が使えるんだ。これ、教えてもらえる?」
「お安い御用。すべてこのVolanaroにお任せを!」
 ……やっぱり君、Bosmerじゃないの?
 彼の教え方はなかなか判りやすく、ぼくはすぐに解呪を習得することができた。
「ところでこの支部にはもう一人、J'skarっていうメンバーがいるって聞いたんだけど」
「なんだ、J'skarを見つけたいのかい? よし、僕が手伝ってやるよ。でも、まず僕のちょっとした頼みごとを聞いてほしいんだ」
 その瞬間、Volanaroの表情が意地悪く歪んだ。
「それから、これからのことは何があってもJeanneには秘密だ。いいかい?」
「いいよ」
 Jeanneに秘密、という事はね。
「そうこなくっちゃな! やってほしいのはJeanneの机から彼女の初等魔法教本を取ってくることだ。机には鍵がかかっているけど、大した鍵じゃない。念のため解錠の呪文を教えてやろう。やってくれたら、J'skarを見つける手助けをしてやるよ」
「いいけどさ、何でそんな手の込んだことを?」
「そりゃ、我らの素晴らしきリーダーに敬意を表するためさ」
 Volanaroは苦々しく吐き捨てた。
「彼女ときたらマニュアル無しで詠唱もできないんだぜ。彼女は何も知りやしないのに、僕達がここで彼女のために働いてるなんて馬鹿げてるよ。彼女は今の地位を守る為に上の連中にへつらってる。僕達にはどうしようもない。でもまあ、何とかうまくやる方法は心得てるよ」
「……それで彼女のマニュアルを隠して、困らせてやろうってこと?」
「そんなに酷く困らせるつもりはないさ」
 Chorrolの時みたいな足の引っ張り合いや派閥争いの類かとも思ったけど……本人の自覚はどうか知らないが、傍から見ている分には気になる女の子の気を引こうとしてちょっかいをかける悪ガキと同レベルだよ、それって。
 何か、頭が痛くなってきた。こりゃSelenaがうんざりする訳だ。
「それで、Jeanneが困っているところに、マニュアルを見つけた君が颯爽と登場しようって訳か」
「……何のことだよ、それ」
「いや、いい。忘れて」
 立ち去り際にふと、もう一つ質問を投げかける。
「ところで、この街の事はどう思う?」
「ちょっと気候が厳しすぎるよ。Nordは熊より少々毛が足りない程度だろうからどうって事はないんだろうけど」
 なるほどね。
 さっき、Jeanneに同じ事を聞いたことを思い出す。彼女はこう答えたのだ。
「どこの街でも同じよ。友達が増えて、そして忙しくなる。わかるでしょう?」
 Jeanneが支部長に選ばれた訳がわかったような気がした。

 Volanaroと別れると、ぼくは階上のJeanneの部屋に向かう代わりに、地下の……言い忘れてたけど、このBrumaでは寒さを避けるためにほとんどの家に居心地のいい大きな地下室が設けられている……居住区に下りていった。扉を開け、地階の廊下に入った瞬間、誰もいないのに居室に通じる扉の一つがいきなり開く。慌ててそちらに向き直ると、目に見えない誰かと衝突しそうになった。
「こら、こっちに寄るな。台無しになるだろ」

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 押し殺したささやき声が聞こえる。
 へえ、見事なものだ。目を凝らしてもこの手の擬態化魔法につきものの風景のゆがみの類がまったく見当たらない。
 ぼくが、さっきVolanaroに習った解呪の呪文を掛けてみると、たちまち一人のKhajiitの姿が現れた。
「君がJ'skarだよね。じゃあ、改めて始めましてってことで」
 ぼくが話し掛けると、J'skarはとびきりの渋面をつくって振り向いた。

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「ああ、まったく。君はJeanneの部屋から本を取ってくることもできなかったのかい? 面白いことだ」
 悪いけど、そこまでつきあう気はなかったんだ。
「いいさ、Jeanneに僕を見つけたと言いに行けば。まったく大した英雄気取りだね。いい加減消えっぱなしでいるのにも飽きたし、僕は仕事に戻るよ。まあ、これはこれでそれなりに面白かったし、また次の遊びを考えないと」
 あーあ、まだ続ける気か。
 ごめん、Selena。この程度じゃお灸にはならないみたいだ。まあわかっちゃいたけど。
 上に戻ろうとしたところで、心底情けなさそうな表情のVolanaroといきあった。
「……おい、そりゃないだろう」
 さすがに、彼に教えてもらった解呪魔法でJ'skarの擬態化を解いてしまったことが少々堪えたらしい。
「大丈夫、約束は守るよ。本とか諸々の事はJeanneには秘密にしておくからさ」

「あら、もう彼を見つけたの。早かったわね」
 階上に戻ると、Jeanneがにこにこ笑ってぼくを出迎えた。
「それじゃ今度は私の番ね。すぐRaminusに推薦状を送るわ」
「……いいの? 本当にそれで」
 Jeanneが多少なりとも事情に気づいていたのなら、出来レースもいいところだ。
「いいのよ、わたしも大学の権威主義には少し嫌気が差しているもの。確かに本当ならちゃんとした課題を準備するべきなんだろうけど、あなたなら大丈夫よ。私はこれでも、人を見る目はあるもの」
 そう言ってJeanneは声をひそめた。

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「それから、この件は二人だけの間の間の秘密にしましょうね? 印象悪くなっちゃうかもしれないし……」
「いいけど、秘密にするのはJ'skarがいなくなったこと? それとも……」
「もちろん、全部です」
 うわぁ。結構女狐だよ、彼女。
 そして、最初に彼女を見たときに感じた不思議な感覚の理由に思い当たった。そうか、少し似てるんだ。

 ……誰に?

「あんまりあの二人をからかわない方が……」
 Jeanneは口の前に指を一本立てて、ぼくの言葉を封じた。
「言いたい事はわかるけど、その先は言っちゃ駄目。VolanaroもJ'skarもいい人だけど、ちょっと……」
「あまりにも子どもっぽすぎる?」
 Jeanneは何も言わずにくすくす笑いで返した。ぼくもこらえきれずに噛み殺した笑いで応じる。

 女の子同士の内緒話は、男には絶対秘密なのだ。
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revnant

URL | [ 編集 ] 2008/10/15(水) 01:26:21

 言い回しが柔らかくて好感が持てるね。
 俺じゃとても真似できないな。
 ブルーマのメイジギルドは唯一ドレモラロード売ってるから買っておいたほうが良いよ。メイジギルドクエスト進めると買えなくなるから早目にな
 

あまね

URL | [ 編集 ] 2008/10/16(木) 00:42:45

 revnant様、はじめまして。ご訪問ありがとうございます。

>言い回しが柔らかくて

 凝ったSSを撮る技術がない分文章で勝負、みたいなところはありますのでそういう風に言っていただけるととても励みになりますね。ありがとうございます。

>唯一ドレモラロード売ってるから

 Volanaro君も、この辺のことを考えると結構腕はあるんじゃないかと思うんですが、この後が……。召喚呪文はもちろん購入予定ですが、Dremora種族は他種族と思い切り仲が悪い関係か、敵がいなくなった途端に同行NPCやコンパニオンと戦闘に突入することがしょっちゅうあるのが困りものです。

 それでは、今後ともよろしくお願いします。

ゆみなが ふみとぉ

URL | [ 編集 ] 2008/10/19(日) 23:07:53

最近、うちのBlogにこちら経由で訪問頂く方が増えていたので、アクセスログから逆に辿ってまいりました。

もしかして、以前に我が寂れた庵『弓長庵』にコメントを戴きました『あまね』さんでしょうか。

大御所も並んでいるのに、リンク集のトップにうちみたいなサイトを掲載して頂いて恐縮です。

なかなか魅力的なボクっ娘のOblivion日記楽しみにしております。これからもちょくちょく覗きに参りますのでよろしくお願いします。

あまね

URL | [ 編集 ] 2008/10/22(水) 00:55:56

 ゆみなが様、御訪問ありがとうございます。
 お察しのとおり、以前そちらの『弓長庵』様に書き込ませていただいた者です。私がOblivionを知る(そして購入する)きっかけになったのがそちらのBlogでしたので、やはりここは先頭に上げさせていただかなくては、と。

 それでは、今後ともよろしくお願いいたします。

revnant

URL | [ 編集 ] 2008/10/26(日) 23:05:22

ドレモラ系は攻撃を一回でも当てると敵対視してくるので注意が必要、NPCに襲い掛かるのは多分これが原因(戦闘中に誤爆)です。仲が悪いだけなら街中のNPC全てに襲い掛かりますしね。

あまね

URL | [ 編集 ] 2008/10/27(月) 23:19:01

 revnant様、こんばんは。

>NPCに襲い掛かるのは多分これが原因(戦闘中に誤爆)

 ああ、やっぱりそれが原因ですか。とはいえoblivionの戦闘で誤爆を完全に避けるのはかなり難しいですし、一回でもというのはきついですねえ(当たらなくてもかすっただけで敵対フラグが立つこともありますしね。それでしょっちゅう猟師と帝国森林警備兵が鹿そっちのけで戦ってたり……(苦笑)。
 それでは、これからもよろしくお願いします。











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