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夜の声

カテゴリー: プレイ日記

 プレイ日記です。以下のクエストのネタバレが含まれています。

・The Forlorn Watchman



 陽もすっかり落ちた頃、Niben Bayに臨む野営地に彼は現れた。

 推薦状の件が片付いたのが昼過ぎ。続けてLeyawiinに向かってもいいが今から出発したのでは街に着くまでに日が暮れてしまう。そんな訳でどうしたものかとBravilの街中を歩いている時に、毎日街から少し離れた野営地に現れると言う幽霊、Watchmanの噂を聞いた。

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 ぼくにこの話をしてくれた衛兵隊長のViera Lerusの話によれば、『彼』については宿屋Silverhome-on-the-Waterの主人、Gilgondorinが詳しいとのことだ。

「Watchmanは水夫のようだね。どこから来て、何故それほどまでに悲しそうなのかは知らないが」
『Cyrodiilの汚水溜』Bravilの中で、自分の宿Silverhome-on-the-Waterは唯一まともな場所だと主張するAltmer、Gilgondorinはそう言った。
「彼は毎晩、陽が落ちた後にBawnwatch Campに現れる。観光客向けの見世物のように彼を扱うつもりは無いが、あんたがずっと幽冥の狭間をさまよっている彼の力になってやろうというつもりなら、場所を教えてやるよ」

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 そう言って彼が地図に印をつけてくれた個所は、Bravilから数刻南に下ったあたりの場所、今Bravilを出ればちょうど日没頃にはその場所にたどり着ける。
 そんな訳でぼくは昼下がりのBravilを発ち、Bawnwatch Campに向かったのだ。

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 敵意は感じなかった。気がつけば彼はそこに居て、じっと対岸を見つめている。そこには死霊や亡霊と化した者の息詰まるような怨嗟は感じられず、ただ静かな悲哀だけがあった。
 これならGilgondorinが彼に同情的であったことにも納得がいく。
 しばらく無言で対岸を見つめ続けた後……一応話しかけては見たが、返事はおろかこちらに気づいた様子もなかった……かれはきびすを返すと南に向かって歩き出す。キャンプのテント杭に馬がきちんとつながれていることを確認すると、ぼくもその後を追った。

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 Watchmanはそのまま岸辺の草むらを南に向かって歩き続ける。ぼくが後に続いていることに気づいているのかいないのか、歩調をまったく変えもしない。これで狼でも出たら見失って終わりだな、と思ったが幸いこちらを襲ってくるような野生動物には出くわさなかった。
 真夜中も近くなった頃、Niben Bayに突き出した半島の先端に立ちどまり、彼は再び無言で対岸を見つめ始めた。しばらく様子を見守っていたが、それ以上何かをするでもなさそうだった。これじゃ結局、何もわからないか……。

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「私はかつてGrantham Blakeleyと呼ばれていました」
 心臓が止まるかと思った。
 飛び上がりかけた身体を必死でなだめ、ぼくは息を整えた。Watchmanがいきなりこちらを振り向いて、ぼくに話しかけてきたのだ。
「Mouth of Pantherにいる私を探し出してください。そして……私を解放して欲しい」
 それだけ言うと、彼は再び対岸を見つめ続けた。

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 Mouth of Panther……豹の口、ね。そういえばここの対岸あたりにPanther Riverの河口があったっけ。問題は……このあたりって橋が無いんだよね……。
 しばらく悩んだ末、ぼくはAelwinさんからもらった水中呼吸の指輪をつけると、Niben Bayを向こう岸に向けて泳ぎ始めた。
 ……Arcane Universityに入学したら、何よりもまず最初に水上歩行ブーツを作ってやると心に誓いながら。

 対岸に着いた。Panther RiverがNiben Bayに流れ込む河口は一見安全な入り江のように見えるが、少し上流に遡ると鋭い岩礁が猛獣の牙のように水面下に潜んでいる。なるほど、『豹の口』とはよく言ったもんだ。そしてその顎に囚われた哀れな商船も程なく見つかった。よほど激しく岩礁に叩きつけられたのか横腹には大穴が開き、船体の継ぎ目のほとんどががたがたに緩んでいる。はっきり言ってバラバラに分解しなかったのは奇跡と言っていい有様だ。

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 甲板のハッチは使い物にならなかったので、ぼくは横腹の大穴から船内に侵入した。後はBlakeleyの…おそらくは…遺骸を探し出し、彼を解放する手段を見つけなければならない。

 ……だから何だって、他の乗組員全員が怨霊と化してるんだよ?!

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 船内に入ったところで、いきなり乗組員の成れの果てと思しき死霊二体に襲撃された。なんとかどちらも斬り倒し、念のため炎撃呪まで打ち込んで焼き払ったものの、もう少しでこちらが殺されるところだった。ひとまず船外に退避し、傷口を縛って治癒呪文をかける。あの思い出したくも無いSlaughter Fishに比べればまだはるかにましな敵だが、一度に四、五体に囲まれて袋叩きにでもされた日には、さすがに無事でいられる自信が無い。
(まあいいさ。それならそれで、別のやり方で押し切るまでだ)
 ぼくは再び船内に入った。最初に死霊の襲撃を受けた貨物室に隣接する船室の扉を押し開ける。が、そこには死霊はおらず、かわりに机の上に航海日誌が置き去りにされていた。

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 日誌を読むことで、この商船Emma May号が遭難に至るまでの概ねの事情はわかった。
 Emma May号ははLeyawiinを発ち、Imperial Cityに向けてNiben Bayを北上していた。天候が荒れ気味であったため船員達はそのままLeyawiinに停泊することを望んだが、船長のLaughtonが出航を強行したと記録されている。そしてその翌日、421年の収穫月14日に、遂に船員達は叛乱を起こした。荒天に遭遇し、乗組員達は右岸の入り江に退避することを強く主張したが、船長はそのまま嵐を抜け出すことを期待して航行を続けることを命じたのだ。WatchmanことGrantham Blakeley以外の乗組員が全員船長に叛旗を翻し、彼は指揮権を剥奪された。その後、叛乱首謀者のGableという男が代わって船長の座に着き、May号を入り江に退避させた……つまり『豹の口』に真っ向から突っ込んだのだ。
 遭難の事情はわかったが、しかし何で海難事故の犠牲者が化けて出るんだろう。しかもWatchmanことBlakeleyのように助けを求めるならともかく、船内に入った者を問答無用で亡き者にしようとするなんて……。
 考えても仕方の無いことだ。いずれにしても彼らをこのまま放っておく訳にも行かない。他の者に仇なす存在と成り果てた以上、気の毒だがこの地からは立ち去ってもらうしかないだろう。まあさっきは、こちらが危うく彼らに仲間入りするところだったが、二度同じ轍は踏まない。
 準備を整えると、Mid Deckへのハッチを引き上げ、下に降りた。すぐ隣の区画に、今度は間違いなく死霊の気配がする。
「……来い、Daedroth!」

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 すかさず準備しておいた召喚呪文を解き放った。このDaedric Beastはパワーだけでも幽霊の類程度なら易々と蹂躙できる上、彼らのような死霊や不死の怪物に有効な炎のブレスまで持っている。この船を制圧するだけなら十分すぎるほどの戦力だ。

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 Daedrothを前に立て、後ろからぼくが炎撃呪で攻撃すると言う連携で、船内の亡霊たちは瞬く間に掃討されて行った。だが、特に目を引くものは何も見つからない。残るは最下層のデッキか……。少々厄介な奴がいそうな気がひしひしとするが、これまでの状況から考えてDaedrothを撃退できるほどの相手でもあるまい。
 では、さっさと片付けてしまいますか。

 船底に下りると、ひと味違う怨霊が待ち構えていた。見た目こそ他の連中と大差ないが、発散する邪気の禍々しさが桁違いだ。もしやこいつが叛逆者たちの首魁、Gableか? まあ、確かめるにはどちらにしても倒すしか無さそうだけれど。
「いでよ、Daedroth!」

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 再びDaedric Beastを呼び出し、少し後ろに下がった。後は召喚継続時間とMagickaの残量に注意しながら炎撃呪で支援していけば……。
 あれ?
 DaedrothとGableらしき亡霊の戦いはすさまじい殴り合いとなったが、結局この消耗戦を制したのは亡霊の方だった。というか自己体力回復と敵体力吸収を併せ持つのはほとんど反則じゃないか?! Daedrothの消滅を見届けると、そいつはこちらを向いて歯を剥き出しにした禍々しい笑いを浮かべる。

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 ……次はぼくの番だ、とでも言いたい訳?
 甘いよ。戦闘は火力だ。

 ぼくは再び召喚呪文を唱え、立て続けにDaedrothとFlame Atronachを呼び出した。更に一拍置いてScampも追加する。DaedrothのブレスとAtronach、Scamp、更にぼくの放つ火球が一斉に亡霊に襲い掛かった。いくらなんでもこのダメージを回復しきることはできまい。

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 ……戦場を制するのは火力だ。そして戦いはより多くの火力を一点に投入した方が勝つんだよ。
 つぶやくと同時に放った火球が、亡霊を焼き尽くした。

 亡霊が消滅した後には、何か小さな光るものが残されていた。鍵だ。どうやら奥の船倉のものらしい。ぼくは鍵を床から拾い上げると、船倉の扉を開けた。

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 扉の奥には、柱に鎖でつるされたまま白骨化した無残な遺体が待ち受けていた。おそらくこれが、Grantham Blakeleyの遺体だろうか。
 なるほどね……。
 あの航海日誌は、叛乱を起こした船員達が、自分達に都合よく脚色したものだった訳だ。実際には彼らは、船長とBlakeleyの二人を座礁する前に殺してしまったか、あるいは鎖に縛りつけたまま閉じ込めて放置したのだ。その後船が難破して全員の生命が失われたが、船員達は自らの叛乱が露見することを恐れるあまりに亡霊と化し、そのままここで自らの秘密を守り続けていたのだろう。
 身勝手で愚かしいことではあるが、哀れでもある。確かに彼らの行為が公になれば死刑すらもありうるが、死んだ人間には関係の無い話だろうに最早そんなこともわからなくなっていたとは。せめて彼らがこれで、自らの罪と苦悩から解き放たれてくれればいいんだけれど。
 ……偽善もいいところだよな。
 それでも、最後にもう一人解き放たなければいけない者がいる以上、このこと自体が無意味ではなかったと思いたいけれど。
 ぼくは白骨に歩み寄り、彼を縛めている鎖を解いた。

 白骨が崩れ落ちるとともにどこからともなくWatchman、Grantham Blakeleyが現れた。彼はぼくのほうを向くと、静かに微笑んで話しかけてくる。
「いつか、私の言葉に耳を傾けここから解き放ってくれる、不屈の魂を持つ者現れると信じていました。あなたはその無私の行い故にその身を大いなる危険に曝してくださった。その高貴な行いは報われてしかるべきでしょう。この獄の床の上を見てください。私の感謝の証である地図が見つかるはずです」

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 そういうと彼はきびすを返し、ゆっくりと部屋から出て行った。
「貴女に心からの感謝を。それでは」
 扉をくぐったところでそう口にするとともに、Grantham Blakeleyは一瞬眩い光に包まれ、そして消滅した。

 彼が去った後、床の上には言葉の通り一枚の地図が残されていた。どうやらこのままPanter Riverを遡ったところにそれなりに価値のある財貨を隠したらしい。もっとも、今からこれを捜しに行く余裕は無いけれども。まあ、今後の楽しみにもらっておくことにしようか。
 しかし、今いる難破地点からの地図って言うことは……まさかBlakeleyは、死んでからこの地図を描いたのかなあ。

 Bawnwatch Campに戻ったのは明け方だった。幸い狼他の野獣が出た形跡もなく、馬は繋がれたままのんびり草を食んでいた。Bravilに戻ることもできるけれども……あの街に戻っても、今は取り立てて用事があるわけでもない。それに今からこのままLeyawiinに向かえば、十分陽のあるうちに街にたどり着ける。
 結局ぼくはそのままLeyawiinを目指して、南に向けて旅立ったのだ。
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ウロ

URL | [ 編集 ] 2010/07/26(月) 22:32:54

こんばんは、更新お待ちしておりましたー。

今回のクエスト、私もプレイ時に「被害者ならまだしもなにゆえ加害者側が怨霊化?」と
疑問を覚えたとこなので、例の日誌と怨霊についての解釈は目から鱗でした。
オブリビオンのクエストは細かいところはご想像にお任せ! なものが結構ありますが
あまねさんの行間の読み方・補足の仕方は自然で素敵だなぁと常々思うところです。
うちの本体は毒と弓しか取り得がないので閉所アンデッドとか恐怖の対象でしかないんですが
見方を変えてこのクエスト、ちょっと行ってこようかと思います。

>偽善もいいところだよな
しない善よりする偽善、て言葉もありますが、そういうことを考えてしまうところが
なんだかLlewellyn嬢らしいような。
どことなく少年ぽい高潔さを持ってますよね。
彼女のバックボーン的なものに関係あったりするのかな、と気になっておりましたり。

あまね

URL | [ 編集 ] 2010/07/29(木) 23:01:35

 ウロ様こんばんは。いつもながら更新が遅くて申し訳ありません。
 毎週は無理でもせめて月三回くらいは更新したいなあと思っていたんですが、4月から仕事が少々修羅場モードになったりとか、一月ほどMount&Bladeに浮気してたりとか(おい)、黒い太陽を追いかけて南太平洋に一週間ばかり遠征してたり(……)とかまあいろいろありまして(理由になってない)。

>「被害者ならまだしもなにゆえ加害者側が怨霊化?」

 やっぱり思いますよねえ。日誌改竄については他のプレイ日記様でも指摘されてる方がいらっしゃるんですが、船長ならともかく船をのっとった側が怨霊化するのはどうにも謎なので、色々考えた結果こんな話になりました。昔の船上叛乱は極めて重罪だったので、まあ筋は通ったかなとは思います。

>バックボーン

 は色々考えてはいるんですが、いつになったら出せることやら(苦笑)。とりあえずMazogaさんとSiren'sのクエストで一部なりとも出したいなとは思ってます。……Anvilにいつになったら着けるのかと言う問題もありますが(苦笑)。

 それでは、またそちらにもお邪魔させていただきます。











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