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Llewellyn Elsevierの指揮

カテゴリー: プレイ日記

 プレイ日記です。以下のクエストのネタバレが含まれています。

・Breaking The Siege Kvatch
・The Battle For Castle Kvatch



 冷たい雫が、頬を滑り落ちる。
 門の崩壊とともにあの赤い空は消えうせ、バケツをひっくり返したかのような激しい雨がそれに取って代わった。
 降りしきる雨の中をバリケードまで戻る。Ilend、それにMenienも無事脱出してきていた。

17-01.jpg

「門を閉じたのか!? 君ならやると思っていたよ! 今こそ我々が反撃する好機だ!」
 ぼくを出迎えたSavlian隊長は、その場でKvatch市内への突入を決意した。oblivionとの連絡を絶たれて孤立した敵が体制を立て直す前に寺院を確保して避難民達を脱出させ、更に城をも攻略しようというのだ。もしもまだ篭城している伯爵や護衛の騎士達が持ちこたえているなら前後から敵を挟撃できる、時間が経てばたつほど反撃の機会は失われていく、と隊長は主張した。
 本音を言うとまだ城が持ちこたえている望みは薄いような気がするが、さすがにそれを口に出すことはしなかった。隊長の熱意に水を差しても何にもならないし、いずれにしてもAkatosh聖堂までの道は切り開かなければならないのだ。
「できれば君も来てもらえないか。君は私の部下より遙かに腕が立つ」
 それは無いと思うけどね。もしそう見えるのだとしたら、それはぼくが、必ず勝てる態勢を整えてからでなければ戦いに臨まない人でなしだからだよ。
「無理にとは言わん。だが我々は奴らが市門を封鎖する前に、迅速に行動しなくてはならんのだ」
「わかった、つきあうよ」
 短く同意すると、Savlianは無言で頷く。未だ傷が完全には癒えず、装備もすべて失っているMenienを宥めすかして無理やりキャンプに向かわせると、彼は部下達に向き直った。
「総員、そのままで聞け! 我々はこれより市内に突入し、市民達と、そして伯爵閣下を救出に向かう!! 残存するDaedraどもは一匹残らずOblivionに叩きかえしてやれ! 我らの故郷を、この手に取り戻すのだ!!」
 Savlianは剣を抜き放つ。応じて部下達も剣を抜いた。
「征くぞ……Kvatchのために!!」
「Kvatchのために!!」
 鬨の声を上げ、Savlianと部下の衛兵達は次々とKvatch市内へ突入した。

17-02.jpg

 門を抜けると、数体のScampやClanfearがこちらの姿を認めて襲いかかろうとする。が……。
(これだけじゃないな……指揮をしてる奴がいる)。

17-03.jpg

 牽制に何度か斬りつけるのと、こちらに向かってくる奴の攻撃を受け流す以外、連中の相手は衛兵達に任せてぼくは辺りの様子を窺った。
「Savlian、こっちへ! 頭を潰す!!」
 広場を囲む廃屋の一つに駆け込み、スロープ状に架け渡された廃材の上を走リ抜ける。壁が崩れ落ち、広場を一望できるようになっている二階に駆け上がると、予想通りDremoraが襲いかかってきた。咄嗟に盾を上げ、火箭とメイスの連続攻撃を受け止めはしたものの、立て続けに繰り出される猛攻を受けきれずにじわじわと後退する。下がるぼくに釣り出されるように、ぼくに続いてそのDremoraが廃屋の一階に降りたところで、SavlianがDremoraに斬りかかった。分が悪いと見たのか、Dremoraが後退して距離を取ろうとする。

17-04.jpg

 が、指揮官が戦闘に巻き込まれたために統制を失った広場の連中を片付け、残りの衛兵達も加勢に駆けつけてきた事で戦いは決した。最早Dremoraに逃げ場は無い。
 Savlianと部下達はDremoraに容赦なく追撃を加え、Kvatchと仲間達の仇を討った。

「ハハハ、やったぞ! あの悪魔どもを一掃した!!」

17-05.jpg

 部下に損害もなく南広場を制圧し、Savlian隊長もいささか高揚しているようだ。
「これで避難民達を教会から安全に脱出させられる。中に入って彼らの無事を確認しよう。来たまえ、Kvatchの戦いは始まったばかりだ。市民の安全を確保したら次の段階に移行する」
 もうすっかり部下扱いだな……まあいいけど。
 教会に入ると、中で教会を守っていた衛兵Tierraがさっと敬礼した。

17-06.jpg

「報告したまえ、戦士」
「は! 生き残ったのは今ここにいる者だけであります、サー! Berich Inianと自分、そして避難した市民達であります」
「これだけか? 他にはいないのだな?」
「他の者もおりました、サー。しかしながら彼らはここに留まる事を拒否しました。我々は危険であると説得を試みましたが、彼らが出て行く事を止めることはできませんでした。残念ですが、生存の見込みはないかと」
「よくやってくれた。教会の周囲は制圧した。ここにいる市民達の安全を確保する必要がある。直ちに彼らを南のキャンプへ誘導したまえ」
「はい、いいえ隊長! お言葉ですが自分はまだ戦えます!」
「もちろんだ、戦士。市民達の安全を確認した後、直ちに復帰しろ。今の我々には一兵でも多くの有能な戦士が必要だ。まだ戦いは終わってはおらん」
「は! 了解であります、隊長!」
 Tierraは了解し、避難民達に向かって声を張りあげた。
「市民たち! 引っ越しの時間です! さあ、行きましょう!!」
 Tierraに率いられ、礼拝堂を後にする人々の中にMartinの姿があるのを確認する。

17-07.jpg

 その背中を見送っていると、Savlian隊長が話しかけてきた。
「やり遂げたんだな……私自身、まさか可能だとは思っていなかったが。だがこれで、我々にも勝ち目が出てきた」
「次は、城を取り返す?」
 問いかけると、彼は頷いた。
「そうだ、まだ終わった訳ではない。これは第一歩に過ぎない。Kvatchを再び我らの手に取り戻すためには、我々は城に突入せねば……少し部隊を休ませる。君も休息を取ってくれ。準備ができたら始めよう……これから我々を待ち受けるものに比べれば、これまでの戦いなど前哨戦に過ぎないかもしれんが」

 半刻、休んだ。ぼくが立ち上がり、Savlianのもとに歩み寄ると、他の衛兵達も休息を終えて戦闘準備を始める。
「……行こう」
「よし、まずは城門前の広場を押さえる。まだ敵が門を奪取していなければ、そこから城内に突入できるはずだ。我に続け、警戒を怠るなよ……出るぞ!!」
 再びぼくらは抜剣し、城門前の広場を彷徨する怪物達に吶喊した。今度はDremoraもおらず、ScampとClanfearを排除するだけで被害もなく城門前の制圧に成功したが、幸運もここまでだった。
「くそ、駄目だ! 奴らはもう城門を押さえてしまっている!!」
 歯噛みするSavlianの言う通り、頑強な二重の落し格子がしっかりと城門を閉ざしていた。

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「Savlian、いったん下がろう! 敵が城壁上に射手を上げたら狙い撃ちになる!!」
 言う間にも早速、矢と火箭が飛んでくる。ぼくらは慌てて城壁から距離を取り、敵の射程から逃れた。
「……どうする、攻城兵器無しではここで手詰まりだよ。……どのみちこの人数で正面から城を陥とすのは難しいけど」
 問いかけるぼくにSavlianが答えた。
「一つ、手がある。北の塔の衛兵詰所には城内に通じる秘密通路があるんだ。そこからゲートハウスに入れば、城門を上げることができる」
「……ちょっと待て」
 ぼくは絶句した。
「外部から侵入できる通路があるのか、ここの城のゲートハウスは?!」
 それが事実なら、この城の防御にはとんでもない大穴があることにならないか?
「存在は秘匿されていてごく一部のものしか知らんし、通常は厳重に施錠されている。本来は緊急脱出用の通路なんだ。通路の鍵は礼拝堂に残ったBerich Inianが持っているはずだ。彼の鍵を受け取ってゲートハウスに入り、城門を開けてくれ!!」
「……まあ、トイレに頭を突っ込むよりはマシか」
 ろくでもない表現で同意すると、ぼくはSavlianと別れて教会に駆け戻った。

 教会に戻ると、帝都や街道でおなじみの黒い甲冑が目に飛び込んできた。街道巡察の軍団兵だ。それも一個小隊はいる。
 一人の巡察兵がぼくを認め、話しかけてきた。
「巡回の途中、Gold Roadから煙が上がるのを見た。力になれる事はないか?」
「城を取り戻しに行く。力を貸してくれると嬉しい」
「わかった。どっちに向かえばいいか教えてくれ」
 実はそれは、これから聞かなきゃならなかったりする。

17-09.jpg

「Inian戦士、衛兵詰所からゲートハウスに入る必要がある。鍵は持ってる?」
「ああ。隊長があんたに命じたのか? だったら俺が入り口まで案内しよう」
 Berich Inianは首肯した。
「教会地下から裏口に出て、そこから街の中を北の塔まで抜ける。もし…もし、俺がしくじったら鍵を取れ。そして俺を置いて行け。君らは何としても北の塔にたどり着かなきゃならん」
 決意を込めた表情でそういうと、Berich Inianは地下への階段を駆け下りる。ぼくと軍団兵達がその後に続いた。

 地下室に入ると、恐ろしいことに前方から怪物たちが侵入を開始したところだった。

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 幸いまだ数が少なかったので、駆け寄ったInianと軍団兵達にあっという間に斬り伏せられる。もう少し避難民達を脱出させるのが遅かったらと思うと背筋が凍りそうになった。だが、何故ゲートが閉じたこのタイミングで攻勢に出てきたのだろう。
 怪物たちを殲滅し、教会の裏手からKvatchの街中に飛び出したが、そこでも敵と正面から顔をあわせることになった。一度に現れる数はそれほどでも無いが、途切れることなく次々とぼくたちに向かってくる。

17-11.jpg

17-12.jpg
 
「どういう事だ、何故我々の正面から敵が沸いてくる?!」
 Berich Inianが呻いた。そうか、そういうことか。
「まあ、敵にもそれなりにできる奴がいるんだろ」
「ならば、我々の行動が読まれているというのか?!」
 ぼくの言葉に、Inianが恐怖の面持ちでこちらを見た。
「いや、それは無いよ」
 ぼくは笑みを浮かべた。軍団兵の一人がぎょっとなって一瞬息を呑んだことを考えると、かなり凄まじい笑い方をしていたらしい。
「それなら最初から戦闘態勢で来るはずだけど、連中は行軍隊形を取ってる。おそらくSavlianが城門前に兵を集めたのを見て、その背後に回るつもりなんだろう。敵もこちらに兵力の余裕が無いことは知っている。城門前に展開しているのがこちらの全兵力だと思っているんだろうな……」
 だからSavlian達が城門前で足止めされている間に手の空いている戦力を後ろに繞回させれば勝てると踏んで、結果、不用意な戦力の分散を犯した。これにつけこまない道理は無い。
「では、我々はどうする?」
 軍団兵の一人……多分彼がこの小隊の隊長だろう。そういえば礼拝堂で最初にぼくに話しかけてきたのも彼だった……がぼくに聞いた。
「奴らをSavlianの背後に出させる訳にはいかない。それにどの道、ぼくたちは奴らの行軍路を逆進しているんだ。行きがけの駄賃だ、連中が何が起きているのかに気づいて戦闘態勢を整える前に各個撃破して叩き潰してやる……何か異論は?」
「異議なし」
 Berich Inianが言った。
「ああ、やってやろう。君が指揮を取れ。我々の剣を君に預ける」
 小隊長も頷く。
「わかった……これよりKvatch城を取り戻すまで、貴方達の生命を預かる」
 何故こんなことを言ってしまったのかわからない。だが気づくとぼくはこの小部隊の指揮を自ら買って出てしまっていた。
「総員、状況は今言ったとおりだ。我々はこれより味方後背を突かんとする敵の進路を逆行して北の衛兵詰所を目指す。隊列を崩さず、現れる敵は速やかにこれを殲滅せよ。奴らに、自らの目論見の甘さをOblivionで後悔させてやれ! では征くぞ、総員抜剣!」
 剣を上げた。血が昂る。自分の中にまだそんなものがあったのが不思議だった。
「突撃!!」

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 結局、態勢が整わないままのDaedra連中を粉砕しながら街中を突破し、損害を出さずに目的の衛兵詰所にたどり着いた。偽装のための荷物を取り除き、すぐにBerich Inianが通路に繋がる落し戸の鍵を開ける。

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「Matius隊長が門を上げるのを待っている。君達は行ってくれ。自分は戻って残りの連中と合流する」
「わかった、気をつけて。城門でまた会おう」
 落し戸を上げて通路に滑り込んだ。この回廊にも火が廻りかけていたが、幸いにも敵の姿は無い。階段を下りて堀の底を潜り抜け、再び階段を登ってゲートハウスに飛び込んだ。門が閉ざされていたことからこちらは敵の存在を覚悟していたが、既に引き上げてしまったのか、あるいは最初からここを押さえていなかったのか、ここにも敵の姿はなかった。矢狭間から外を見ると、城門をはさんでSavlianと怪物たちが睨み合っている。
「Savlian、門を引き上げる! 突入の準備を!!」
 狭間から叫ぶと、門をロックしているハンドルを思い切り回した。激しい音とともに二重の落し格子が引き上げられ、同時に衛兵達が城内に突入する。

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 ぼくも急いで下に降りたが、開門とともに城門に押し寄せてきた怪物たちに阻まれ、Savlian達はまだ門の出口で敵と押しあいへしあいしていた。ええい、仕方ないな……。
「Savlian! 肩借りるよ!!」
「な……! おい、人を踏み台にするな!!」
 Savlianの抗議を聞き流し、彼の背中を駆け上がるとそのまま怪物どもの頭上を飛び越えた。着地と同時に準備しておいた呪文を解き放つ。
「出でよ、Daedroth!!」
 背後に出現した敵に怪物達の間に混乱が走る。その機を逃さず、衛兵達が怪物達の戦列を突き崩し、城の前庭に雪崩れ込んできた。

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 そのまま勢いに任せて前庭内の敵を斬り捨ててまわる。
 気がつけば、ぼくが何もしないうちに前庭の敵は全滅していた。
「この区域は掃討した。我々は手遅れになる前に城内を制圧し、伯爵閣下を捜し出さねばならん。行くぞ!!」
 Savlian隊長が叫び、兵士達が一丸となって城内に突入する。ぼくも慌てて後を追った。

 城の謁見の間で、残存のDaedra達が再びぼく達を迎え撃った。おなじみのScampとClanfearに加えて今度は炎の精霊……Flame Atoronachが含まれている。街や城に火をつけてまわったのはこいつらだな、きっと……。

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 敵の抵抗は少なくなかったものの、指揮官となるDremoraがいなかったせいか秩序だった反撃はなされず、Daedra達は再び殲滅された。これで敵の組織的な抵抗は終わったのだろうか?
 潜んでいる敵がいないか謁見の間を見てまわるぼくに、Savlian隊長が話しかけてきた。
「一つ頼みたいことがある。我々がこの区域を確保するので君は伯爵閣下を捜してきてはくれないだろうか。私の部下を二人つけよう」
 ぼくは頷いた。TierraとInianが復帰したため、こちらに二人回してもなおSavlianの元には十分な戦力が残る。とはいえ……本当は自分で捜しに行きたいんだろうな。
 城内にはまだわずかなDaedra達が残っていたが、もはやこちらに敵するだけの戦力は残っていなかった。残敵を掃討しながら伯爵の私室を目指す。だが部屋部屋はすべて無残なまでに蹂躙されており、生存者の影は無い。
 そしてそれは……伯爵の執務室も例外ではなかった。破壊された部屋の中、血の海の中に倒れ伏していたのはKvatch伯と、彼を最後まで護っていたのであろう一人の騎士の遺骸だった。

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「伯爵閣下はどちらに? 何故君達と一緒ではないのだ?!」
 戻ってきたぼく達を、Savlian Matiusは驚きと失望の声で出迎えた。
「……すまない、間に合わなかった」
「我々は……遅すぎたのか?」
 それは、Savlian Matiusの絶望の時。
「もっと……もっと早く到着していれば!!」
 拳を握り締め、彼は天を仰いだ。
「これを回収してきた。大切なものなんだろう?」
 伯爵の遺骸から抜き取ってきた、Kvatch伯の爵位を示す印章指輪をSavlianに手渡す。
「少なくともこれは無事だったか。ありがとう。新たな伯爵が叙任されるその時まで、私が必ず守ろう」
 そう言ってSavlianは深い息をついた。
「我々すべてにとってなんという最悪の日だろう。だが……君が命を賭けてくれたことには心から感謝している。せめてこれを受け取ってくれ。もう私には用のないものだ」
 そう言って差し出されたのは……それまで彼が身につけていたチェインメイルと、Kvatchの狼紋の刺繍された衛兵用のサーコート。
「いや……これは受け取れないよ。それに貴方にもまだ必要だろう」
 ぼくが慌てて辞退すると、Savlianは寂しげに笑った。
「情け無い話だが、もう闘いには疲れたよ。鎧は使うものの手にあるほうがいい……それに、君の手にある限りその鎧が証人となってくれるだろう。今日Kvatchが満身創痍となりながらも、最後にはDaedraどもを追い払ったと」

 城門を出ると、夜が明けていた。雨脚はやや弱まっていたが雨雲はまだ空をぶ厚く覆い、その上のどこかにあるはずの太陽の姿を隠してしまっている。

17-19.jpg

(光の見えない朝……か)
 それは、この先に来るものの予兆なのだろうか。
(そんなことはない……いや、そんなことはさせない)
 ぼくは心の中で呟き、Martinがいるはずのキャンプに向けて歩き出した。
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