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地獄の季節(1)~地獄の夜~

カテゴリー: プレイ日記

 プレイ日記です。以下のクエストのネタバレが含まれています。

・Find The Heir
・Breaking The Siege Kvatch



 聞くがいい。今度はぼくが、我が狂気の沙汰の一端を語ろう。

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 この二日間で既に二往復している道を、再び南に向かって駆ける。Maborel次長の話によれば、Bladesは未だに皇帝の庶子、生き残った最後の皇子Martinの身の完全を確保できていないというのだ。事態は最早一刻の余地も無い、と彼は語った。一体今まで何をしていたんだ……。
 Weatherleahのすぐ横を駆け抜けると、ちょうど家の中から家具の残骸を運び出している最中だったJemane兄弟が……Reynaldもさすがに、酒を飲まずに真面目に働いているようだった……驚いたように顔を上げた。彼らに手を振る余裕もなく、ぼくはひたすら南に向かって駆け続ける。

 午後六時、Skingrad西門。
 街に入る余裕は無い。馬を少し休ませ、わずかばかりの飼葉と水を与えた。まだこれから更に一駆けしてもらわねばならない以上、胃にあまり物を入れさせる訳には行かない。西の空を夕日が染めている、その赤さがひたすら不吉な前兆に思えた。焦る心を無理やり押さえつけ、短い休息を取る。そして今度は、沈む夕日を追いかけるかのように馬首を西に向けた。

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 再びの疾走。だがどれほど急いでも太陽に追いつくことなどできる訳が無い。ややあって陽は完全に落ちた。夜の帳に覆われたGold Roadを、それでもひたすら西に向かって駆ける。途中何度か誰何の声が響いたり、一度など矢が近くを飛んでいったこともあったがすべて無視した。
 Gold Roadから道を横に折れ、Kvatchに向かう。真夜中の少し前、街の建つ高台のふもとまでたどり着くと、何故かかなり大規模なキャンプがあった。一体何が……。

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「おい、あんた。一体こんなところに何しに来たんだ?! 今ならまだ間に合う、衛兵達が持ちこたえている間に早く逃げるんだ!!」
 驚いて鞍から転げ落ちそうになる。見れば一人のAltmerがぼくに話しかけていた。
「落ち着いて、一体何があったんです」
 慌てて馬を降りて、彼に話しかける。
「神々の血にかけて、あんた知らないのか!? Daedraどもが昨夜、Kvatchを蹂躙したんだ! 城壁の外に入り口が出現して! それはOblivionへの門なんだ!」
 Maborel次長から聞いてはいたが、しかし……。

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「だからって、あれだけの街が一夜で陥ちるなど……押されているにせよ、まだ持ちこたえているところは無いのですか?」
「じゃあ自分の目で確かめてみろ! Kvatchは焼け焦げた廃墟だ! みんな死んでしまった!」
 彼は話し終えると、止める間もなくGold Roadへ向けて走り去っていった。
「……あなたも悪いときに来たわね」
 様子を見ていたのか、今度は背の高いNordの女性が話しかけてきた。

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「Kvatchはもうないのです。なくなってしまった……そこで暮らす人々もろとも。Hirtel……さっきの彼が言った通り、Daedraが昨日の夜更けに街の前に開いた門から沸いて出てきたのです。立ち向かった人々には死が……逃げた人々には……少なくともチャンスはありました」
 Martinの事を尋ねて見る。結構有名人だったらしく、皆彼の名を知っていた。だが彼が街を脱出するのを見た者はいないという。
「Savlian Matiusなら、もっと詳しいことを知っているかもしれません。彼は門の前にバリケードを築き、防衛線を張っています。ですが……それもどれだけ持つか……」
「…………」
 馬をキャンプに預け、つづれ折りの坂道を駆け上がる。よく晴れた夜空に、なぜかかすかに遠雷が響く。
「……?!」

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 見上げた空にごくわずかに赤がさす。夜明けの最初の兆しだろうか。だがまだそんな時間ではなかったはず……だ……。
「!!」
 見る見るうちに空が不吉な赤に染められていく。再び雷鳴が轟く。これは……。

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 また熱痛が頭蓋を貫く。走る痛みが声となって、形を成さない遠い記憶を揺り動かす。
(ダーザインレッド、存在の根源に突きささる赤。ぼくはこの空を知っている……)

 高台の頂上に、ついた。赤く燃え上がる空の下、Kvatchの市門の前に新たにもう一つ門が現れている。禍々しい意匠に彩られた枠の内側には扉のかわりに陽炎のように揺らめく空間だけがあり、更にそこから燃え盛る炎が噴き出していた。その門と向かい合って急造のバリケードが築かれ、避難民のキャンプへと続く道を封鎖している。キャンプでその存在を聞いていたOblivionの門だ。

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 折しもその門から出現した怪物達に向けて、衛兵達が攻撃をかけているところだった。戦闘は激しかったが、ごく短時間で終わった。怪物達を掃討し終わった衛兵達が戻ってくる。見たところ、衛兵隊に犠牲者は出なかったようだ。
(長くは持たないな……)
 それがぼくの正直な感想だった。見たところ彼らはみな相当な手練だ。さっき見た程度の攻撃であれば何度でも撃退はできるだろう。だが彼らの戦力は既にこのバリケードを保持するのが精一杯なまでに減少している。このまま休息も取れずに敵の攻撃に備え続けていては、消耗の末防衛線を突破されるのもそう先の事ではあるまい。
「下がりたまえ、市民!!」
 先ほどの戦闘で指揮を取っていた衛兵……おそらく彼がSavlian Matiusだろう……が、ぼくに話しかけてきた。
「ここは君が来るような所では……」
 そこまで口にしたところでぼくの身につけた鎧と、盾に描かれた紋章に気がついたらしい。
「……戦士ギルドか?」
「残念ながらぼく一人だけですけどね。できる事があれば手を貸しますよ。状況はどうなってます?」
「状況だと?! 見てわからんか、我々は街を失ったんだ!!」
 Savlianの声が激した。が、すぐに彼は冷静さを取り戻した。
「すまない、君に言うことではないな。……キャンプでもある程度の話は聞いたかもしれないが、昨夜突然Oblivionの門が開き、DaedraどもがKvatchを急襲したんだ。最初に開いた門は、今あそこに残っている物よりもはるかに巨大で、そこから現れた攻城兵器が城壁と城門を打ち砕いた。それはあまりにも突然で、我々は圧倒され、市民を逃がすことすら出来なかった。まだ街の中にも取り残された人々がいる。一部のものは礼拝堂に逃げ込んだが、他の者はなすすべなく路上で襲われた。伯爵閣下とその家族、家臣団や護衛の騎士はまだ城に立て籠もっている筈だ」
 Savlianは淡々と語った。だがその内心でどれほどの無念が渦巻いているかは、察するに余りある。
「だが今、我々は彼らを助けるために街に戻ることさえできない。あの忌々しいOblivionの門が立ち塞がっている限りは。今はともかくこの場を死守する。Daedraどもにここを突破されたら、生き残ったものがいるキャンプまで蹂躙されてしまうからな。私は残ったわずかな市民を保護しなければならない。それが今私に出来ることの全てだ。我が故郷・・・炎に焼かれた我が故郷よ。もう一度そこに戻れないなら、死んだほうがましだ」
 沈痛な面持ちでSavlianは語る。

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 彼の戦況判断は的確だ。この状況で無理やりにでも天秤をこちらに傾けようとするなら……あまり想像したくない選択肢しか残されてはいない。だがいずれにせよ、その前に確認しなければならないことがある。
「Martin司祭の所在は知ってます?」
「何だって?」
 Savlianは怪訝そうにぼくを見た。
「ああ……彼なら最後に見た時には、Akatosh大聖堂に避難する集団を先導していた。運がよければ、そこに残りの連中と閉じ込められている。そこなら暫くは安全だ。もしそうでなければ……」
「わかりました。ちょっと街の中の様子を見てきます」
「ま、待て、何を……?!」
 Savlianの声を背に、ぼくはKvatchに向かう。威力偵察のセオリーから考えれば、次の襲撃までにはまだ少し間があるはずだ。その間に……。
 ぼくは燃え盛るOblivionの門を素通りすると、Kvatchの市門をくぐった。

 街の中も外と同じ赤く燃えていた。だがこちらは空のためだけではない。街の建物の多くが倒壊し、更に倒れたものもそうでないものもそのほとんどが炎を吹き上げているのだ。かろうじて無事なのはAkatoshの聖堂だが、これも尖塔部分がへし折られたかのように崩壊していた。

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 その赤く染まった街路に小さな影が蠢く。Scamp……Daedraの中では最下層に属する怪物だが、それでもOblivionの眷属、そうそう侮れる相手ではない。
(とはいえ、まああの程度なら……)
 呟いて召喚呪を準備しようとして、はたと気がついた。この、Oblivionの影響が極めて強い場所で、当のOblivionから呼び出した存在が果たしてぼくの制御を受け付けるのだろうか。
(ええい、ままよ!)
 意を決して呪文を唱える。駄目なら今ここでそうとわかったほうがまだましだ。
 ……結局、それはさすがに杞憂だった。ScampとClanfearを簡単に排除したDaedrothが、召喚時間切れでかき消えるのを確認した後、ぼくは聖堂の扉を開けて、中に入った。

 扉が開く音に、中にいた衛兵達二人が素早く剣を構えた。慌てて手を上げて、敵意の無いことを示す。

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「味方だよ。見ての通り人間だしね」
 彼らはほっとしたように殺気をおさめた。
「外の様子はどうですか?」
 うち一人、Redguardの女性衛兵Tierraが話しかけてきた。

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「状況はあまりよくない。Savlianが何とか市門の前でがんばっているから、そこまで行ければ下のキャンプまで脱出できるだろうけど……」
 言いながら建物の奥に目をやる。薄暗い礼拝堂の中には何人かの市民が避難していた。床には蝋燭の明かりに照らされて食料や水、寝袋が置かれている。何とか彼らを脱出させたいが、あのOblivionの門の脇を抜けるときにDaedraが門から沸いて出てきたら目も当てられない。やはり、あれを何とかしないと駄目か……。
「Martin司祭はいますか?」
「Martin司祭? ええ、彼ならすぐ奥にいます。彼が戦闘の混乱の中、我々をここに導いてくれました。我々が生きているのは彼のおかげです」

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 Tierraが指差した先には、疲れ果てて浅い眠りにまどろむ避難民達を見守るかのように、こちらに背を向けて立っている修道士の灰色のローブを纏った男の姿があった。
 ぼくが声をかけると、彼はひどく疲れた様子で、ゆっくりとこちらにふり向いた。

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 ……思い出した。
 何を?
 永遠を。

 何故だ。何故ここですべてを思い出さなければならない。

 そう、彼女は行ってしまった。
 太陽と溶け合う海のように……。

++++++++++++++++++++

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 ぼくは礼拝堂を出て、いつの間にか降り出した雨の中をSavlianの所に向かった。一人で、だ。あの後Martinと話したが、彼は断固として礼拝堂に避難した人々の安全が確保されるまではここを離れる訳には行かないと主張したのだ。

『援軍をつれてきてくれたのか? Daedraどもが街を占領してから、我々はここに閉じこめられてる』
『残念ながら今のところ援軍はぼく一人だよ。とりあえずここを出ないか? ここに留まるのは貴方にとって危険なんだ』
『もちろんここは危険だ。だがそれは他の者にとっても同じことだし、私はここで必要とされている。ここを離れる訳には行かない……君がそんなわかりきった話をわざわざ伝える為に危険をおかして来たのか? 君は何者で、何をしにきたんだ?』
 彼は自分の出自を知らないのか……まあ、当たり前かな。
『貴方がMartinなんだろ? 司祭の』
『そうだ。だが聖職者が必要なのであればあまり役に立てるとは思えないな。これが神の思し召しだというのなら、最早私には何をしていいのかわからないのだ』
『神にもDaedraにも用は無いよ。ぼくが用があるのは貴方だ。そしてこの街を襲撃した連中もね……Martin Septim』
『何だって?』
 Martinは呆然とぼくを見る。
『冗談も程々にしたまえ。私はAkatoshの一聖職者に過ぎないし、父はただの農夫だった』
『冗談でこんなことを言ったら、不敬罪で首が飛びかねないと思うけど? 証拠が見たければ、持っている人のところまで案内するよ』
 Martinは考え込んだ。
『分からない……だが不思議だ。こんな途方も無い話なのに、何故か君が真実を語っているように思える。私はどうすればいい?』
『Weynon修道院まで御同道いただけますか、殿下』

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『駄目だ。悪いが、君の言ってることが本当だとしても、いや、それならば尚更ここの人々を見捨てて行く訳には行かない』
 …………。
『皆、全員が一緒にここを出ることができたら、その時は君とともに行こう』

 会話をそこまで思い返したところで、ぼくはKvatchの市門にたどり着き、扉を開けた。目の前にOblivionの門と、ちょうどそこから湧き出して衛兵達を襲撃しようとしているScampやClanfearの背中があった。さっさと背後から斬り捨て、ついでに間違ってこちらに飛んできた矢を斬り払うと、そのままSavlianに歩み寄る。
「門を閉じる。方法を教えて」
「何だって?」
「考えたんだけど、貴方があの門を前に単に手をこまねいていたとは思えない。正確な方法はわからずとも、何か目算があって門の中に部下を送ったんじゃないのか? でなければ、いくらなんでもこの陣地の兵の少なさは説明がつかない」
 Savlianは溜め息をついた。
「その通りだ。敵は最初の攻撃の後、あの一つを残して開けた門を閉じた。中央のGreat Gateの先に奴らの要塞がある。門を閉じる方法があるなら、おそらくそこだ。攻略のために部下を門に突入させたが、まだ戻ってこない」
「わかった、彼らの消息も確かめてくるよ」
「……そうしてもらえると助かる。彼らが生き残っていれば、任務を手伝ってほしい。駄目なら一人で何が出来るか判断してくれ。……幸運を祈る」

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 ぼくは再び門に向けて歩き出した。今度は……Oblivionの門へと。

 門をくぐると、予想通りの真っ赤な世界がぼくを迎えた。正面にまっすぐ幅の広い通路が伸びているが、そう遠く無い先で巨大な門に断ち切られている。通路とその周辺には何体かのDaedraがうろついており、一人のKvatch衛兵が彼らを相手に孤軍奮闘していた。

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「Nineに感謝を! ここで味方に会えるとは思ってもいなかった!!」
 彼に襲い掛かるScampたちを背後から斬り捨てると、彼の方からぼくに話しかけてきた。
「落ち着いて。他の衛兵達はどうなったんです?」
「ここにいるのは俺だけだ。他の者は塔に連れて行かれてしまった!!」
「塔?」
 その衛兵……Ilend Voniusの指し示す方向をふり仰ぐ。さっきの大門に閉ざされた道の先、煙霧がたなびく中に何か巨大な影がうっすらと見える。
 あれがSavlianの言っていた要塞か。

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「Matius隊長は門を閉じる為に俺たちを送ったんだ。しかし待ち伏せにあい、罠にかけられ、捕らえられてそのまま連れ去られた。俺は何とか逃げたが、他の皆は橋の向こうでちりぢりになった。奴らはMenienをでかい塔に連れ込んだ。彼を助けなければ!」
 ぼくは彼を見つめた。同行してもらえれば頼りになる戦力にはなるが……いや、駄目だ。彼は既にここまでの戦闘で消耗しきっている。一度外に戻って少しでも休息してもらわないと、無駄死にさせるだけだ。
「それはぼくがやるよ。貴方は戻って、Savlian隊長と陣地を護って」
「……わかった。後は頼む」
 一礼すると彼は去った。正面の道は門が閉じていて使えないので、道がありそうな左側に回りこむ。

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 門からまっすぐ伸びる道のこちら側まであと少しのところで、道の脇の岩壁に入り口があるのに気づいた。中に入り、うろついていたClanfearを片づける。ホールの中央にあった悪趣味な昇降台で上に上がり、更にらせん状の通路を登ると、門の開閉装置……Oblivion Gateではなく通路を閉ざしている方……があった。既に裏側に回りこんでいる以上あまり意味は無いが、一応解除しておく。

 外に出ると、橋を閉ざしていた門が確かに開いており、その先に入ってきたOblivion Gateがあった。そして、閉じ込められそのまま虐殺された衛兵達の亡骸も……。ここにはもう生存者は、いまい。

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 ぼくはきびすを返すと、塔に向かった。

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 塔の中に入ると、いきなり目もくらむような火柱が天に向けて立ち上っていた。

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 膨大なエネルギーが『何か』に供給されているのだ。それが何であるかは……。
(考えるまでもないな)。
 立ちふさがるDaedraたちを排除し、上へと登っていく。さすがに本拠地というべきか、これまでとは異なり敵にも上級種のDremoraまでが混じるようになってきた。

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 中ほどまで登ったところで、先に進む扉が施錠されていた。Volanaroに教えてもらった開錠呪文も一応試してみたが、さすがにそれで開くほどやわではない。代わりに隣の塔に繋がる橋を見つけた。

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 渡った先の塔に入ると……。
 目の前に残余のKvatch衛兵達の成れの果てとおぼしき屍体が、逆さ吊りにされていた。
「誰だ? そこにいるのは?!」
 すぐ上から聞こえた叫び声に通路を駆け上がると、檻に一人の男が閉じ込められていた。ひどく負傷して、檻の床に蹲っている。

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「Menien Goneldか?!」
 Ilendに聞いた名を呼びかけると、彼は弾かれた様に起き上がった。
「味方か?! 急げ、時間がない! この巨大な塔の最上階に行かなくてはならん。Sigil Keepと連中が呼んでいる場所だ。そこでOblivionの門を開けているんだ!」
「門を閉じる方法がわかったのか?」
「Sigil Stoneを見つけろ。それを取り除けば、門は閉まるはずだ! 急げ! 番兵が鍵を持って……気をつけろ!!」
 Menienの声に咄嗟に飛びのくと同時に、それまでぼくの胴体が占めていた空間をメイスが薙いでいく。

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「死すべき者よ、ここは貴様のいていいところではない! その代償に貴様の血を飲み干し、肉を食らい尽くしてやろう!!」
 Menienを見張っていたらしいDremoraが、牙をむき出してぼくに告げた。

 ならば……ぼくは、今、死に抗おう。

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 Dremoraを斬り倒して鍵を奪い、Menienの傷に応急処置を施し、それでもまだここで死ぬことを覚悟したような口をきくので一発頬を張り倒してからぼくはSigil Keepに向かった。
 世界は、ぼくの誇りには、あまりに安手の代物らしい。ぼくがこの世に裏切るとも、結句、束の間の責め苦だろう。いよいよとなったら、手当たり次第に斬り捨ててやる……。

 Sigil Keepに入ると、一階から吹き上がっている炎の柱の先端があった。

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 Sigil Stoneはあそこか……。形容しがたいデザインの階段を駆け上がると、ぬめぬめした、血まみれの粘膜のような床の先にそれがあった。

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 こいつを取ればいいのか……。

 吹き上がる炎に一瞬怯みかけるが、恐る恐る手をかざしてみると手を焼くほどの熱さは感じられない。どうやらこの炎は純粋に魔力的なものらしい。
 石を台座から取り除くと、轟音とともに塔が振動した。行き場を失った魔力が荒れ狂い、周囲を真っ白に塗りつぶしていく。

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 一瞬、視野が完全な白に塗り潰され……視界が回復するとともに別のものが見えてきた。
 Kvatchの市門だ。
 最後に一条、魔力の光芒が柱のように天に立ち昇ると、Oblivionの門は粉々に砕け散った。

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 ……Daedraよ、ぼくらには永遠はまだ失われてはいないらしい。
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