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仄暗い水の底から

カテゴリー: プレイ日記

 プレイ日記です。以下のクエストのネタバレが含まれています。

・Cheydinhal Recommendation



「裏手の井戸からRing of Burdenを回収してきてくれたまえ。首尾よく成し遂げたなら、君を推薦するにやぶさかではない」

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 戦士ギルドでの初仕事を片付けた後、ぼくは続いてメイジギルドを訪れた。せっかくCheydinhalまで来たのだから、推薦状の件を片付けてしまおうと思ったのだ。メイジギルドCheydinhal支部長、Falcar師は紳士然とした上品なAltmerで、これまで会った中では……と言っても彼で三人目にしかならないのだが……もっともメイジギルドの支部長『らしい』人物ではあった。
「『重荷の指輪』ですか……推薦の課題に用いる程ですから、さぞ重いんでしょうね」
「左様、おおむねりんご750個分の重量だと考えてくれればよい」
 ……それはまた。ぼくの体重がりんご256個分だから、ほぼ三倍だなあ。
「言うまでもないことだが、間違っても本当に指にはめて見ようなどとは思わないことだ。私が注意しなかったとは言わないでくれたまえよ」
 それを井戸の中から回収してこいと。普通にやったら諸共に底に沈んで終わりだよなあ。……なるほどね、ここの支部の専攻は変成魔法だったっけ。
「……どうかしたのかね?」
 ぼくが思わず笑いを漏らしたのに気がついたのか。師が訝しげに尋ねた。
「いえ、安心しました。ちゃんと推薦のための課題が用意されていましたので」
「さもあらん、最近のメイジギルドはいささかたるんでおるようだからな。ここにしてもそうだ。今の地位を与えられた事は確かに名誉ではあるが……その理由がこの不出来な連中の中では私が長になる以外に選択肢がないと言うものでは、いささかありがたみも薄れると言うものだ」
 ぼくは思わず息を呑みかけ、内心の動揺を悟られないようにそっと辺りをうかがった。この様子では、Falcar師は他のギルド員と到底折り合いがよいとは言い難そうだ。この支部内での人間関係は今更どうしようもないとしても、ぼくまで他の面々に総スカンを食いたくはない。
「ギルドはCyrodiilにおいてまだ強力な力を持ってこそいるが、最近の誤った方針のためその力も弱まりつつある。彼らはメイジギルドを殺そうとしているのだ。まったく、この先どうなることやら……。まあ、よかろう。何の用意もなくここに来て、私の時間を無駄にされては困りものだが、君ならばそんなこともあるまい。私から推薦状を得るのに必要な備えをしてきたかね?」
 師はまだ演説を続けていたが、一通り言いたいことを言い終えたのか、ぼくが口を差し挟む前に話を推薦の件に戻してくれた。
「あ…はい」
「ふむ、結構。では君が実際にどの程度首尾よくやり遂げるか見るとしよう」
 Falcar師の出した課題はRing of Burdenを井戸から回収してくる事。もちろん普通に持ち帰ろうとしたら溺れてしまう可能性が高いので、軽量化と水中呼吸の呪文の活用が成功の鍵となる。最悪の場合溺死の可能性があるのが少々あれだが、変成魔法の試験課題としてはまあ妥当なところだろう。大体、武道の稽古でだって悪くすれば死人が出ることはある。
「井戸は旋錠してある。Deetsanに鍵を借りたまえ。先日この課題を出したAssociateは失敗してギルドに顔向けできなくなったのか、そのまま逐電して姿を消してしまったが、君ならばまあそんな無様な結果にはならんだろうと期待している。では、行きたまえ」

「Ring of Burdenの試験……ですか」
「ええ、それで裏の井戸の鍵を貸していただきたいんですが」
 Falcar師が名をあげたDeetsanは、いかにもArgonianらしい控えめで思慮深い女性だった。どうやらこの支部では師に次ぐ地位にあるらしい。彼女のような人間が腹心であれば支部の運営も円滑だろう、と一目見て思ったのだが、話す内に雲行きが怪しくなってきた。
「……いえ、それはできません」
「また、どうして。支部長が直々に命じた推薦課題なんですけど」
「……貴方にはぜひ話しておかねばならないことがあります。でも、今ここでは拙い。Falcarに関する事を彼の目の届く範囲では話したくありません。彼が立ち去った後でまた私の所に来てください。それまでは、鍵を渡す訳には行かないんです」
 何とまあ、Falcar師と他のギルド員との間の溝は想像以上に深いようだ。他のメンバーとも話してみたが、Ring of Burdenの試験のことを話すと一様に妙な反応が返ってくる。先ほどのDeetsanと同じく、何かをぼくに警告したいが、人目を気にしてできないと言った風な……。

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 そうこうする内に、Falcar師が地下の自分の執務室へ戻っていった。チャンスと見てDeetsanに話しかけようとすると、彼女はぼくの袖を退いて、部屋の隅に引っ張り込んだ。
「鍵はここにあります。でも気をつけてください、彼は……Falcarは貴方を殺そうとしているのかも知れません。分別のない戯言と思われるかもしれませんけど」
 ……それはまた。
「随分不穏な告発ですね。何か確証は?」
「ありません。彼は可愛そうなVidkunに同じ課題を与え、そして彼はそのまま行方がわからなくなった。関係があるのは明白だけど、私には証拠がないのです。ですので彼を告発することはできず、こうして貴方に警告を与えるのがやっとなんです」
「……つまりあなたは、彼が課題に失敗して逃げ出したというFalcar師の主張を信じてはいない、と?」
 Deetsanはうなずいた。
「彼は天才ではなかったかもしれませんが、とても熱心な生徒でした。一度課題に失敗しただけで逃げ出すなんてありえません。彼はFalcarから課題を与えられて、そして消えてしまいました。最初からいなかったみたいに!何があったのか誰も知らないし、Falcarも何も話さないんです」
 つまるところ彼女は、この課題がわざと死人を出す為に仕組まれたものなのではないかと懸念しているが、証拠はないと言うことになる。この状況を打破するには……。
 やっぱり先に進むしかないか。
「まあ、何とかうまくやってみますよ」
 ぼくはDeetsanに告げると、裏庭に向かった。

♪The Nines york is easy and there burden is light~
 やけ気味に戯れ歌を口ずさみながら、件の井戸に向かう。井戸は転落防止のためだろうか、鍵のかかった鉄格子に閉ざされていたが、Deetsanからもらった鍵で問題なく開くことができた。

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 ここまでは特に問題なし。さて、後は……。
 ぼくは服を脱ぎ、Aelwinさんから譲ってもらった指輪をはめると、井戸にもぐっていった。

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 Vidkunはすぐに見つかった。彼は井戸の中で溺死していた。Deetsanの怖れは現実のものだった訳だ。その手にはしっかりと問題のRing of Burdenを握り締めている。

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 課題にしくじったと言う訳か? だが彼も課題の内容は十分に理解していたらしく余計なものは一切身につけずに井戸に入っていた。それにいよいよ危ないとなれば指輪を捨てて井戸を脱出することもできたはずだ。
 まあ、戻ればはっきりするだろう。何か仕掛けてくるとしたらまず間違いなく井戸から出るときだ。例えばぼくが中にいる間に鉄格子に鍵をかけてしまえば、井戸の格子の鍵は外からしか開けられない。浮かび上がってきたところに負荷呪文でもかけられれば……石の様に沈んだ挙句水中呼吸呪文の有効時間が切れてそれっきりと言う訳だ。
 細部までこの通りかどうかはともかく、Vidkunの遺体の状況から考えて仕掛け方は似たようなものだろう。こっちは一度沈んで見せて、相手がこちらが死んだと思って立ち去ってから出て行けばいい。

 そう考えていたのだが、意外にも井戸から出るのに一切邪魔は入らなかった。そればかりかギルドホールに戻ると、支部全体が妙に騒然としている。そして何より、Falcarの姿が見えなかった。
「何とか戻ってきたよ……それにしても、何があったんです?」
 仕方がないので、Deetsanを捕まえて話を聞く。
「貴方が課題に挑んでいる間に、事態に少し変化があったんです。それで……Vidkunの事は何かわかりましたか」
「……井戸の中で彼を見つけたよ。これを持っていた」
 Deetsanは答える前に、ぼくの表情から事態を悟ったようだった。
「……やはり駄目でしたか。こういう事になるのをずっと怖れていました」
「それでFalcarは今どこに。彼がVidkunを事故に見せかけて殺害したとは立証できないにしても、少なくとも彼の死を隠蔽しようとした責任は追及できるはずです。うまくすれば、そこから何か引き出せるかもしれない」
 訊ねると、Deetsanはぼくが井戸に潜っている間に何が起きたかを話してくれた。

 最近の横暴な振る舞いと、ギルド員に対する不当な扱いに我慢できなくなった彼女は、とうとうFalcarに直談判し、今回の依頼の件やVidkunの件も含めてこれまで会ったことをギルドの評議会に告発すると言ったらしい。Falcarは激昂し、彼女に散々罵詈雑言を浴びせた挙句、最後に「お前たちの命はもう長くない」と捨て科白を残してギルドを飛び出してしまったというのだ。
「すみません。結果的に貴方の推薦の件をふいにしてしまったかも知れません。ですが、もしかしたらFalcarが先に推薦状を書いていたかも……。彼の執務室を調べてみてはどうでしょう。例えメモ程度のものでも、あれば私が評議会に送りますから」
 いや、そんな無理な理由をつけなくてもこの件の始末くらいつけるよ。

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 小一時間、Falcarの執務室を家捜ししたものの、当然の事ながら推薦状など出てこなかった。代わりに見つけたのは……漆黒のSoul Gem。死霊術師が使う、人の魂を喰らう魔石だった。

 DeetsanはBlack Soul Gemが見つかったことに驚愕し、至急評議会に報告を送ると言った。同時にこの件においてぼくの果たした役割を明記し、Arcane University入学への推薦状も併せて送ってくれると約束してくれた。

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『彼らはギルドを殺そうとしている』
 Falcarの言葉を思い出す。現在のギルドは、当代のアークメイジHannibal Travenが指導者になってから死霊術を禁止している。それによって評議員の半分が辞任し、かなりの人間がギルドを抜けたそうだ。
 今となっては、彼がギルドの現在の方針に反対する死霊術師の一派なのは間違いが無さそうだ。だとすると彼が危険を犯してギルドに潜入し、正体を隠したまま支部長の地位まで上り詰めた目的は一体何だったのだろう。まさかAssociateを一人二人暗殺することではあるまい。
 そして事実上自らの正体を暴露してギルドを出奔したこと、「お前たちの命はもう長くない」という捨て科白から考えると、彼がギルドに潜入した目的は、既に果たされたと考えるべきだろう。この一件は何かの始まりに過ぎない。既に『終わりの始まり』なのかも知れないが……。

 このとき感じた予感が間違いではなかったことは、遠からず判明する事になる。
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