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運命のベルが鳴る

カテゴリー: プレイ日記

 プレイ日記です。Tutorialのネタバレが含まれています。



 ……覚えていない夢から目覚めると、やはりそこは、監獄の独房だった。

 ぼくはルウェリン。
 帝都監獄への収監の憂き目に遭ったのは19の時の事だ。

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 普通ならやや気取って『その日を境にすべてが変わってしまった』などと書くところだが、残念ながらそういうわけにはいかない。それ以前のぼくが何者だったか、何をしていたのか、そして何故監獄などに入れられる破目になったのか、ぼく自身がまったく覚えていないからだ。気がつけばぼくは薄暗い独房にいて、そして向かいの牢のDunmerがぼくを罵っていた。

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『おまえはここで死ぬんだよ、Breton。死ぬんだ!! ほら、ガードたちが来たぜ、お前の為によぉ、ヒェーヘヘヘ!!』

 それと共に慌しい物音が近づいてくる。数人の、おそらくは武装した足音だ。

(……残念ながら外れだと思うよ、名も知らないDunmerのお兄さん(いや、おじさんかな?) 普通、囚人を連行に来る看守はあんな足音は立てない。あれはまるで……)

 何かに追われているようだ。となると、それはそれで状況は到底楽観できそうにない。とはいえこちらは独房から出られない以上、事態の推移を見守る以外ないのだが。
 時をおかず、数人の人影が独房前の通路へと階段を下ってきた。三人の完全武装した兵士と、彼らに護衛された身なりのよい老人だ。彼らは……まっすぐにぼくの独房を目指して歩いてきて、ぼくを見て驚きのあまり目を丸くした。
「なんだ、この囚人は? この独房は使用禁止だと言っておいたはずだろう」
 きびきびした女性の声が、不審そうにもう一人の兵士を詰問する。どうやら彼女が指揮官で、後の二人がその部下のようだ。
「看守の手違いかと、私は……」
「構いません。その扉を開けるのです」
 そういって彼女は、正面からぼくの眼を射抜く。
「後ろに下がれ、囚人よ。おかしな動きをすれば容赦なく斬り殺す」
 ……。
 ぼくは素直に、壁際まで下がった。彼らは独房の中に踏み込んできて、そして……老人がぼくの顔に眼を止めた。
「お前には、見覚えがある……。そう、夢の中で遭った事が」
 ぼくは、彼の話を聞くことにした。何が起きているのか、少しでも情報がほしい。
 ……判明した事態はかなり気の滅入るものだった。彼、Uriel Septim七世はこの帝国の皇帝であり、暗殺者の襲撃を受けてここまで逃れてきたのだという。彼の息子達も同時に襲撃され、おそらくは全員殺害されたとのことだ。ぼくはよりにもよって、独房に偽装した皇族の緊急脱出用の通路の入口に拘禁されていたのだ。
 指揮官の女性……Captain Renaultという名らしい……が壁の隠しスイッチを操作すると、石壁が開いて通路が現れた。

 脱出する皇帝陛下一行の後を、やや距離をおいて追いかけたが、兵士達はぼくを咎めなかった。やや大胆な気持ちになり、ぼくは彼らを追い抜いて先頭に立った。彼らの気が変わらないうちに、こんな所からはさっさと脱出したい。
 と、いきなり通路脇の隠し扉から人影が飛び出してきた。

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 一瞬護衛の仲間か、とも思ったが隠しようもない殺気がそれを否定している。暗殺者……ということは、この通路のことも彼らに完全にばれていて、先回りされているとしか考えようがない。どうやら事態は、既に最悪をすら通り越していると思った方がよさそうだ。
 などと考えているうちに、走ってきた彼らはぼくを完全に無視して、皇帝とその一行に襲い掛かろうとした。ぼくは黙って彼らをやり過ごす……。

 ふりをして、一人の顔面に思い切り拳を叩き込んだ。
 よろめいたそいつを、護衛の一人が一刀に斬り捨てる。戦闘は短く、暗殺者達は全員骸になって転がったが、皇帝側もRenault隊長が生命を落としていた。

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 ……また、なのか?
 心の中のどこかで声がする。

 一瞬の自失から醒めると、BaurusというRedguardの兵士がもう一人に指示を下していた。ここからは彼が代わって指揮を取るらしい。そしてぼくは、ここで同行を拒否された。

 ここまでついてこさせて、それはないだろう?!

 思わず抗議するものの受け入れられず、彼らは閉ざされた扉の先に消えた。途方にくれていると異音が響いて通路脇の壁が崩れ、そこから巨大な鼠二匹が襲い掛かってきた。
 ……なんとか鼠を倒し、新たに開いた穴を覗き込む。どうやらここから先に進むしかなさそうだ。
 ぼくはRenault隊長の遺体から刀を、暗殺者達からはポーションを借用すると、横穴に足を踏み入れた。

 横穴の先は予想通り鼠の巣になっていた。しかも脱獄に失敗した者のなれの果てかアンデッド化した死体までいる有様。彼らを蹴散らしながら進むと、こんな光景に出くわした。

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 ……この先はゴブリンの巣窟か。
 正面からやり合っていたら生命がいくつあっても足りないので、あるいは弓矢を打ち込み、あるいは背後から斬り捨てて

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 ……ひたすらに先を急いだ。なんとか彼らの居住区域を突破したと思ったところで、別の通路につながる穴を発見した。
 様子を伺うと、皇帝一行の姿があった。そして、彼らに襲い掛かる暗殺者の姿も。

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 ぼくが姿をあらわして彼らへと歩み寄ると、護衛の兵士達が剣を抜いた。が、皇帝は今度も兵士達を制してくれた。先を固める兵士達に代わり、Baurusから渡されたたいまつで通路を照らしながらぼくがUriel陛下(と呼ばせてもらってもいいだろう、ここまでくれば)の脇を固めて先を目指す。その先も襲撃は続き、ぼくどころか陛下自らが剣を振るって暗殺者達を撃退する有様の中、彼は時間を惜しむように神々と運命についてぼくに語りかけた。彼の運命はここで尽き、その先をぼくが切り開かなくてはならない、といった内容だったと思う。

 ……ぼくは嫌だ。そんな超越的な力で人の運命を捻じ曲げる存在など大嫌いだ。
 また心の中で声がする。
 そして思った。彼を死なせてたまるか、と。それは決して皇帝に対する忠誠などではなかったし、それどころか、彼に積極的に生きていてほしかったわけでもない。もとより、そんな感情を抱くほど相手の事を知っていた訳ですらなかった。
 ただ、ぼくは。

 運命に負けたくなかったのだ。

 したり顔で人に気紛れに幸福や生命を与え、あるいはまたあっさりと奪い去る。この無慈悲で傲慢で残酷な世界にただ我慢がならなかった。こいつらに一泡吹かせることができるなら、ぼくは魂ですら喜んで差し出しただろう。神々も運命も地獄に墜ちるがいい。

 そして。

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 ぼくは結局、彼を守れなかった。

 もとより守れるような力もなかっただけの話だが。

 彼は、身に付けていた“王者の護符”をぼくに託して逝った。その護符をWeynon修道院のJauffreに渡し、彼の最後の息子を見つけ出し、そしてoblivionの顎を閉じよ、と。

 一人生き残ったBaurusによれば、Jauffreは彼の所属する親衛隊、Bladesの総長とのことだ。彼もまた、ぼくに皇帝の遺言を果たしてくれという。

「貴方はどうするの」
「皇帝の遺体を守って、お前を追う者がいないか確認する。Talosのご加護があらんことを」
「わかった。御武運を……」

 彼に別れを告げ、もらった鍵で扉を開いてぼくは通路の先を目指す。そして、帝都の湖岸に開いた下水道の排水口から、遂に外に出た。

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 外は、夜更けであった。
 泣きやんだ後のように白い輪を持った月が、ぼくを見下ろしている。それはぼくの心を映す鏡のようで……。

『初めて外に出たとき、彼女は月を見上げる』

 誰かが歌っているのが、聞こえたような気がした。
 
『照らす満月は、心を映す鏡のよう
 やさしく抱きしめるは、あまたの光なす希望』

 静かに波の打ち寄せる湖の岸辺で

 誰も知るまいと、ぼくは白い月をほほに浴びて
 無理に微笑んでみたのだ。
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pela

URL | [ 編集 ] 2008/06/22(日) 22:42:07

あまねさん、こんばんは。
ブログ開設お疲れ様でした!
記念すべき第一回ですね。
ルウェリンさんの顔は次回で見せていただけるんでしょうか??
また、お邪魔します!

-

| [ 編集 ] 2008/06/23(月) 23:34:37

このコメントは管理人のみ閲覧できます

-

| [ 編集 ] 2008/06/25(水) 08:22:04

このコメントは管理人のみ閲覧できます

あまね

URL | [ 編集 ] 2008/06/28(土) 00:23:05

↑の方
 訪問ありがとうございます。すみません、未だ建設中の有様で……。
 正式公開目指して頑張ります。コメントありがとうございました。

れら

URL | [ 編集 ] 2008/07/04(金) 00:50:43

遅ればせながら日記開設おめでとうございます(^▽^)ノ
前作はプレイしたことがないのですが、もしかするとMorrowindでも活躍された主人公さんなのでしょうか?
同じゲームをプレイしているとは思えないカッコいい出だしで、先が楽しみです(’ワ’)o"

あまね

URL | [ 編集 ] 2008/07/06(日) 10:34:14

 れら様、御訪問ありがとうございます。

 まだ試験公開中でpelaさんにしか見てもらっていないはずなのに一体どちらで? と一瞬悩みましたが、この前オサレメモの方にコメントさせていただいたときにURLを入れたままになっていたんですね(苦笑)。しかもリンクまで張っていただき、ありがとうございました。これを機に正式公開に移行しようと思います。

>Morrowindでも活躍された主人公さんなのでしょうか?
 私もMorrowindは未入手&未プレイなので、今のところLlewellynをN…にする予定はありません。それにこの時点で10代だと、Morrowind事件のときは一体何歳だという話に……(苦笑)。まあMorrowind主人公の場合、年齢を取らなくなってる可能性もあるのでまったくありえない話ではないかもしれないのが困りものですが。

 ところで、カッコいいですか? うちの娘は。書き手としてはやたらカッコばかりつけている割には結構……なイメージがあったりしますのでこの先どうなることやら(苦笑)。まあ何より、継続して先を書けるようにがんばります。

 それでは、改めて御訪問ありがとうございました。











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